CCA LYRA 自腹購入実機レビュー

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まず、私がこの「CCA LYRA」を選んだ理由はそのデザインにあります。まるで海岸に打ち上げられたガラスの欠片のような美しさに一目惚れしたのです。

さらに海外のレビューを読んで、「低音域に臨場感があり、特にロック音楽に合う」という意見を多数見つけました。これを読んで、私はエルレガーデン、LOVEBITES、Sailing Before The Windなどを試しに聴いてみたくなりました。そして購入を決定!

私自身、過度にブンブンと鳴る低音は好みではなく、予算も3,000円程度。また、安っぽさを感じさせない、そしてカラフルなデザインが好ましい。そして何よりも、ロック音楽を爽快に聴きたいという要望がありました。これら全ての条件を満たしたのが、この「CCA LYRA」でした。

結果として、私の選択は大当たり!特にメタルコア音楽は期待通りの聴き心地で、驚くことに他のジャンルにも適しています。このイヤホンは活力に満ちたニュートラルなサウンドが特徴で、力強さとスピード感を併せ持つ低音域、適度な解像感を持つスッキリとした中音域、そして明瞭な高音域を提供します。音場の広さと音の分離性も相まって、心地よい音楽体験を実現します。

KZ系ではあるのですが、全てがちょうど良いイヤホン。それでいて、器用貧乏な感じではなく、少し懐かしい気持ちにさせてくれる特別なイヤホンです。

Pros
Cons
  • バンドの疾走感が感じられる
  • ケーブルが柔らかくて扱いやすい
  • 幅広いジャンルでよく聴ける
  • 本体上部の突起部分が当たって気になる
  • イヤーピースが耳の奥まで届かない

「CCA LYRA」のスペックとフォトギャラリー

  • ブランド:CCA
  • モデル名:LYRA
  • 構成:10mm dual magnetic dynamic driver
  • インピーダンス:28Ω
  • 再生周波数:20Hz – 40kHz
  • 感度:113.18dB±3dB
  • ピンタイプ:0.75mm 2pin (QDC)

購入記録:店舗と価格と日付

  • 日付:2023/01/11
  • 店舗:アリエクスプレス KZ Earphones Franchised Store
  • 価格:2,188円

イヤホン沼日記」に今までに購入した全製品の記録があります。

「CCA LYRA」がどんな音楽に合うかをチェックしました

どんな音楽にぴったりかな
Taylor Swift / Anti-Hero
ポップス
Hi-STANDARD / STARRY NIGHT 
ロック
GOOD BYE APRIL / BRAND NEW MEMORY
J-POP
STAN GETZ & CHARLIE BYRD / Desafinado
JAZZ
RHYMESTER / ONCE AGAIN
HIPHOP
VTSS / Boiler Room x Dekmantel Festival 2022
テクノ
Sailing Before The Wind / Vanishing Figure
メタルコア

Taylor Swift / Anti-Hero

Taylor Swift – Anti-Hero (Official Music Video)

ポップス[1]を聴いてみた評価です。

ポップスをこのイヤホンで聴くと、高音域の明瞭さと透明感が特徴となります。これにより、テイラー・スウィフトのような高音を得意とするアーティストの楽曲が特に引き立つと感じられます。男性ヴォーカルももちろん楽しめますが、特に女性ヴォーカルの魅力が最大限に引き出されるでしょう。ヴォーカルはすっきりと明瞭に、心地良い音質で再現されます。

他のイヤホンでは、高音部分で音が刺さるような不快感があることもありますが、このイヤホンでは逆に高音が心地よく、清々しい気持ちにさせてくれます。過度な誇張、増幅がなく素直に鳴っているのでいつまでも聴いていられますね。

Hi-STANDARD / STARRY NIGHT 

STARRY NIGHT

ロック[2]を聴いてみた評価です。

低音の軽さが特徴的で、これがドラムの音が若干カラカラと聴こえる要因となっているかもしれません。それでもスピード感の表現は抜群で、これがロック音楽のエネルギーとダイナミズムを引き立てます。それでも、一部のリスナーからは低音にもう少し重厚感があれば良いとの意見もあるでしょう。

しかし、ヴォーカルを中心に据えた楽曲を聴くと、このイヤホンのウォームで透明感のある音質が最大限に活かされます。これが特にボーカルパートの鮮烈さと魅力を引き立てます。

意外とメロコア・パンクをうまく聴けるイヤホンってないもんだなぁ。

GOOD BYE APRIL / BRAND NEW MEMORY

GOOD BYE APRIL / BRAND NEW MEMORY Official Music Video

J-POP[3]を聴いてみた評価です。

このイヤホンの中音域、「適度にカチッとしていて、それでいて煌びやかさもある」といった良さが出やすいジャンルだと思います。曲の中に、低音〜高音が満遍なく散りばめられていて、それが絡まらずにセパレートされていて、とても聴きやすいです。また、ボーカルがとても近く感じますね。ウォームでありつつ、クリアで清々しい聴きごたえ。

「渡辺美里/10years」を聴いた時は少し泣きそうになりましたね。ちょっと価格は安いけど、何か胸を締め付けれるような音がするイヤホンだなぁ、と思ってます。

渡辺美里 10years

STAN GETZ & CHARLIE BYRD / Desafinado

STAN GETZ & CHARLIE BYRD – Desafinado (1962) Full-Length and Highest Quality!

JAZZ[4]を聴いてみた評価です。

若干、テナーサックスの高音がささりますね。映画を見ている気分になる軽妙さがあります。ステージが広く感じ、トライアングルが頭の中でイメージできるくらいクリア。

JAZZといっても幅広いのですが、明るい曲調には向いていると感じました。ECMや澤野工房みたいなイメージの楽曲は苦手でしょうね。

RHYMESTER / ONCE AGAIN

RHYMESTER 『ONCE AGAIN』

HIPHOP[5]を聴いてみた評価です。

本当にhiphopが好きな方からしたら、全く物足りない感じだと思います。Mummy-Dさんの声をメインで聴きたいので私にはちょうどいい!

VTSS / Boiler Room x Dekmantel Festival 2022

VTSS | Boiler Room x Dekmantel Festival 2022

テクノ[6]を聴いてみた評価です。

スピード感がうまく表現されていて、テクノには向いていると感じました。中音域の煌びやかさ、高音域のストレートな明瞭さがハッピーな感じを増幅させます。とはいえ、ユーロビートやEDMのような音色の方がマッチしているかな。

Sailing Before The Wind / Vanishing Figure

Sailing Before The Wind – Vanishing Figure (feat. Sean Hester of Life Itself) [Official Music Video]

メタルコア[7]を聴いてみた評価です。

非常に良い!疾走感もタイトな感じも表現できていて、一番向いているジャンルです。ギターのリフとドラムのツーバスの両方が綺麗に聴こえるイヤホン(3,000円以下)は、今のところCCA LYRAだけですね。

ボーカルのクリーンが美しい。メロディや転調の美しさを体感することができます。メタルというけど、意外とドンシャリだとつまらなく聞こえるんですよね。クリアすぎてもカラオケっぽく聴こえてしまうし。そのちょうど良い塩梅というのが表現できるイヤホンってわけです。

さいごに

このイヤホンは活力に満ちながらも、ウォームよりのニュートラルなサウンドが特徴となっています。低音域では、力強さとスピード感が見事に調和したタイトで直線的な音質を実現。特筆すべきはその重低音です。重量感を感じさせつつも、音質はドンシャリ感を抑え、スピード感とキレを持つものとなっています。

中音域の解像感は適度に保たれ、全体としてスッキリとした印象を持ちます。ボーカルと演奏は自然に分離し、心地よい音楽体験を提供します。音場は比較的広く、自然な感じを与えています。また、音の分離性にも一定のレベルを維持しています。

高音域は見通しの良さと直線性を持ち合わせており、明瞭な音色を提供します。これらすべてが組み合わさることで、音楽への新たなアプローチを提供することが可能となります。

ぜひ、ボーカルが高音でリズム隊が地を這うようなメタルコアを聴いてほしいな。値段を考えると、すごいバランスで幅広い音を再現してくれます!比較的ウォームな音でありながら、透明感のある音がします。

この後に購入した「ZSN Pro X」と比較すると守備範囲が非常に広い。一部、メタルコアやテクノでは「ZSN Pro X」に軍配が上がりますが、全体的にはこちらの方が使い回しがきくと思います。でも、「ZSN Pro X」は不思議な良さがあるイヤホンなのですよね。KZの3,000円クラスのイヤホンはほんとストーリー性があって面白い。

脚注

↑1 ポップス:全範囲 – ポップスは幅広い音域をカバーし、低音のビート、中音のメロディ、高音のボーカルなど、全てを重視します。

↑2 ロック:低音と中音 – ロックはしばしば強調されたベースラインとリズムギターに依存しています。これらは通常、低音域と中音域に位置します。

↑3 J-POP:全範囲 – J-POPは幅広い音域をカバーし、低音のビート、中音のメロディ、高音のボーカルなど、全てを重視します。

↑4 ジャズ:中音と高音 – ジャズはしばしばコンプレックスなメロディと高音のソロ(例えば、サクソフォンやトランペット)に依存します。しかし、ダブルベースなどの低音楽器も重要な役割を果たすことがあります。

↑5 ヒップホップ:低音 – ヒップホップは重低音のビートとリズムに大きく依存しています。

↑6 テクノ:低音と中音 – テクノもまた、重低音のビートとシンセサイザーの中音に重点を置いています。

↑7 メタルコア:低音と中音 – メタルコアはしばしば重いギターリフとパワフルなドラムに依存し、これらは主に低音域と中音域に位置します。